他力本願

「欣也」という名前は、当社の創業者である祖父に命名していただいた。

俳優の北大路欣也さんと同じ漢字というのはおいといて、この「欣也」の字画は11画で、姓名判断によると「他力本願」となっている。

「他力本願」は通常あまりいい意味には使われない。自分はなんにも努力しないで、他人の力を頼りに自分の願いを叶えるという解釈が一般的だろう。

しかし、私はそうは思わない。

なぜなら、他人が自分のために力を貸してくれる場合、その環境を作り出したのは自分であり、本人の努力という下地があってこそ、他人が協力してくれると思うからである。

すなわち「他力」も自分の実力の賜物ということであり、そういう意味では、「他力本願」=「人事を尽くして天命を待つ」と言い換えても過言ではないとすら思っているわけである。

ただ、ここで重要なのは、他力に頼る場合には、必ず「感謝」の2文字を忘れてはならないということである。本願成就するにあたり、決して自分ひとりの力でことを成しえることはできない。自分を取り巻くまわりの人たちの大きな協力があってこそ、成功に近づくことができるのである。

そういった人たちに感謝しつつ、自分に厳しく謙虚な気持ちで、1日1日を大切に過ごしていく。そこに「他力本願」の本当の意味があるのだと、自分の姓名判断をプラスに拡大解釈して楽しんでいる今日この頃である。