8月, 2016年
ホークスの応援で感じたこと
昨日(8月28日)ホークスの応援に行くためにヤフオク!ドームに足を運んだ。
ロッテ戦3タテをもくろんでの試合だったが、初回から2点のビハインド(~_~;)
途中、江川選手のホームランなどで逆転したものの、8回に救援陣が崩れあえなく再逆転され、そのまま流れを止められずに痛い1敗を喫した。
ホークスの不甲斐なさもさることながら、球場の応援スタイルに物申したい。
ホークスはホーム球場でもあり、9割がたがホークスファンで埋まっているものの、応援にまとまりがなく、なんだか気合が入らない。
もちろん、外野の常設応援団は一生懸命応援しているのだが、その他大勢の観客のほとんどは、行楽気分で観戦に来ているような雰囲気。
それに比べて、対戦相手のロッテの応援は、敵ながら素晴らしかった。
私は1塁側の席で応援していたので、ちょうど真正面にロッテのビジター席があり、そこだけが黒っぽい集団でひしめいていた。
昨日は初回から角中選手のホームランなどで盛り上がったこともあり、ことのほか彼らの応援が際立った。球場の1割しかないその場所で、まるで合唱団のように声を合わせ、全員でジャンプして打者を応援する。気迫のこもった応援とはこういうものかと思わせるような一糸乱れぬ見事な動作。
どこで練習しているのだろう?この人たちは、応援のプロなのか?
高校野球の応援でもあまり見たことがないような、少数精鋭のこの集団に、昨夜は心を奪われてしまい、いつのまにか負けてしまった。
企業に当てはめても同じことが言えるのではないだろうか。
いくら頭数だけ揃っていても、ひとりひとりが「人財」でなければ何人いても同じだ。
私たち中小企業には、最初から優秀な「人財」が入社してくることはまずない。
社内で「人財」を育て、ゆくゆくはロッテの応援団のような精鋭として多くの社員が活躍できるよう、日々努力していこうと思う。
次工程へのバトンパス
今回のリオオリンピックでの、男子400mリレーの銀メダル獲得!
4人の選手の能力レベルもさることながら、銀メダルを獲得した直後から言われていることがある。
それが、バトンパスの巧さだ。
私も今回初めて知ったのだが、日本選手のバトンパスは、「アンダーハンドパス」といって、通常広く行われている「オーバーハンドパス」とは異なる。
聞くところによると、「アンダーハンドパス」の利点は、バトンのもらい手が無理に手を挙げる必要がなく、疾走フォームを大きく崩さずにスムーズな加速を可能にしているところ。
リレーにおいて最も重要なことは「バトンの速度を落とさないこと」なので、アンダーハンドパスの絶対的な利点である「受け手のスムーズな加速」が、オーバーハンドパスのように窮屈な姿勢で加速することよりもバトンの速度を落とさないことに繋がるらしい。
もっとも、欠点もある。
このパスではオーバーハンドパスに比べて両者の距離が近く、利得距離(注1)はあまり稼ぐことができない。
しかし、その欠点を抑え、長年のパスワークの努力を積み重ねた結果が、今回の銀メダルという快挙に繋がったのだろう。
そこで、タイトルの「次工程へのバトンパス」だ。
当社のような製造工場では、複数の工程を経て製品が完成する。
各々の工程の精度ももちろん大事だが、工程と工程を結ぶ受け渡しの意識を高く持つことが、最終製品の品質に大きく関わってくる。
前工程から次工程へ半製品が渡されるときに、いかに次工程のことを考えた(気遣った)渡し方をするのかがポイントだ。
私たちは、ひとりで仕事をしているのではない。
まわりの仲間たちとのチームワークがぴったり息があってこそ、いい製品が出来上がるのだ。
いい製品ができてお客様に感謝されたときは、だれか特定の個人の手柄では決してない。
原材料から多くの工程を経て加工され、製品になり、お客様の手に届くまでのすべてのバトンパスが、最高の状態で渡っていったからこそ、いい製品が可能となるわけで、そのことを絶対に忘れてはならないし、現場に携わる人たちは、それぞれの「次工程へのバトンパス」をおろそかに考えてはならない。
(注1)利得距離
オーバーハンドパスでバトンを渡す時に、渡す方は手を伸ばして渡し、もらう方は手を伸ばしてもらいます。その2人分の腕の長さだけ距離を稼げます。その距離を利得距離といいます。バトンがつまると腕を伸ばしきれずに渡すことになるので、利得距離が小さくなります。