スカッとジャパンと正義

フジテレビ系の「スカッとジャパン」がおもしろい。

笹野高史演じる「スカッとばあちゃん」や木下ほうかの「イヤミ課長」、「ケチケチ母ちゃんシリーズ」など、楽しいキャラクターが豊富に出てきて、トンチの効いた切り返しで「スカッと」させてくれる番組だ。

その中でも私が特に気に入っているのは「スカッとばあちゃん」。
日頃、私たちが言いたくても言えないことを、堂々とウイットを効かせた正論で畳みかける様は何とも言えず爽快である。

私たちは、心のどこかで、自分勝手でムカつく人たちを成敗してくれる「正義の味方」を求めているような気がする。
だからこそ、このような番組が人気を博しているのだ。

よく言われることだが、最近は近所の大人が、よその子供たちが悪いことや危ないことをした時に、注意をしたり、場合によっては手を出したりすることがなくなった。
今は、よその子供を叩こうもんなら、それがどんなに正当な理由であっても、親から訴えられたりする時代だ。
ほとんどの人たちは、知らないふりか無関心を決め込んでいるのが現状であろう。
ちょっと正義感の強い人なら、逆にストレスを感じる時代なのかもしれない。
親や教師あるいは近所のおばちゃんやおじちゃんたちから、まともな教育や指導を受けずに大人になった人たちは本当に不幸だと思う。

 先日、久しぶりに故鳩山邦夫氏をTVで拝見した。
30年前に起こった東京・埼玉連続幼女誘拐殺人犯である宮崎勤の死刑執行人としてだ。この執行は、通常死刑確定から8年と言われている執行実施を、2年4ヶ月という大幅に早めたスピード執行となった。
私は生前ご本人と会話させていただいたことがあるが、このことは彼の並々ならぬ「正義」に対する気持ちを象徴する出来事だったと思う。
ひとことでいうと「悪は断固成敗する!」的な思想を一貫してお持ちだった。

こういった気骨のある人たちが、堂々と正論が言える世の中を「スカッとジャパン」が示唆していると考えるのは大げさだろうか。