■警察の真価が問われた日

先日の大雪の日(2016.1.25)のこと。

この日私がとても感心した出来事があった。

夕方4時頃に当社のトラック運転手から会社に連絡があり、福岡に納品に行った帰りに、雪で動けなくなってしまっているとのこと。

内容は、宇美町の県道68号線の登りで、チェーンを装着しているにもかかわらず、道路が凍結していたために、対向車と離合しようと道端によけて停車したあと、スリップして動けなくなったというもの。

とりあえず保険の条件を確認し、お車救急隊の対象だということは確認したのだが、残念ながら雪のトラブルでの出動は有料になるとの事。

しかし、背に腹は代えられず、それでもいいのでお願いしますと依頼したところ、福岡県内のあちこちで事故が起こっており、早くて3,4時間かかるとの事。

それではと、私も知人の保険屋さんやら板金屋さんにお願いするも、どこも手いっぱいで、ひどいのになると前日の案件から溜まっており、いつになるかわからないという状況。

そうこうしているうちに日が暮れてきて、気温も氷点下になってくる中、運転手との携帯電話のやり取りでは、ガソリンは大丈夫のようなので、一時は車の中で夜を明かすのを覚悟した。

そして、とうとう警察に110番しようということになったのだ。

 私が110番して事情を説明した後、すぐに担当区域の粕屋警察署から連絡があった。

警察の話では、現地はまだ雪が降りしきっており、道路が完全凍結していると説明を受ける。

さらに、そのあたりは、数カ所事故が起こっており、上下線ともに渋滞で全く車が動いていないとの事。

警察としても、交通規制を敷いたうえで現地へ赴きたいとの事だったが、その電話を切って30分と経たないうちに運転手から連絡があり、すぐに警察官が4人も来てくれて、スコップで除雪&塩化カルシウムを撒いて氷を溶かしたうえに、Uターンの誘導を親切にして頂いたということ。

そのお陰で、彼は車の中で夜を明かすことなく、夜中の1時半にはなったが無事会社に帰還することができた。

このときばかりは、警察組織に感謝せずにはいられなかった。

そして、こんなことも思ったのである。

私達がお取引先に対して、「有事」あるいは「一大事」の時にこそ精一杯の誠意を尽くすことこそが、本当の当社の真価を評価して頂く貴重な機会なのだと。

「有事の時に真価が問われる。」

警察としては当たり前のことだったかもしれないのだが、当方としては、まさに、警察の真価が問われた出来事であった。